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2006年10月31日 (火)

『のだめカンタービレ』第3回

「のだめカンタービレ」の第3回を見ました。

実はこの1週間で原作の漫画を16巻まで全部読みました。
それで思ったことは、このドラマはおそろしいほど原作に忠実につくられている、っていうことです。ある程度、ギャグ的にぶっ飛びすぎなのは原作を踏襲しているかぎり、仕方のないことなんだと妙に納得してしまいました。

今回のギャグは、したがってかえって安心して見ていられた感じもあります。
とくにマッチ売りの少女や、フライパンで千秋にのだめがなぐられる「それが恵んでもらう人間の言い草かぁ!」とぶっとばされるところなど、ほぼ原作の味が出ていたのではないでしょうか。しかし、マッチ売りの少女は、個人的にとってもよかったです(笑)。

なんだか、ひょっとすると漫画の実写版の新しいかたちができつつあるのかもしれません。ここまでやるとは、すごいですね。

今回のコントラバスのさくらの貧乏物語も原作どおりでした。だから不自然な物語なんだけど、仕方のないところですね。しかし、ほとんどコミカルSFとでも言いたいような、不思議なテイストのドラマになりつつあります。

第3回まで見て共通に感じたのはのだめの上野樹里の演技がいいのは当然として、やはり千秋役の玉木宏の演技もかなりよいのではないか、ということです。第1回のときにも述べたようにまず声がとてもいいですね。そして、ギャグにもかなりノリノリで演じきっているところがかなり好感が持てます。

さて、オーケストラの演奏シーンが今回から入ってきました。この辺から、音楽漫画の原作を大きく上回る可能性が出てきつつあるのですが、きょうのところはまだそれを感じさせるほどには至っていないように思います。原作では、今後どんどん演奏シーンが出てくるようですから、そのときの音楽についての解説などをどのように表現していくのか、演出に大いに期待したいものです。

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2006年10月24日 (火)

『のだめカンタービレ』第2回

第2回ののだめ。

トータルの印象は、先週より出来が悪かった、と思いました。
のだめがドタバタ喜劇の主人公に成り下がって、もう少し品位があってもいいと思ったし、またピアノを弾くシーンが少なくて演奏者としての活躍が少なかったことも原因のような気がします。

先週は、ギャグやストーリーや演奏などのバランスが非常によかっただけに見劣りがしたといえます。また、千秋が峰のバイオリンとの演奏でつぶやく独白は、先週ののだめとの共演時とまったく同じものであり、もう少しバイオリンならではの言い方が工夫されてよかったようにも思いました。

最後に上野の演技について。

今回は上記のように全体としてギャグスタイルばかりで気の毒でした。
やはり、もう少し幅の広い演出をお願いしたかったのですが、それはともかく彼女の役者魂自体には本当にすごいものを感じます。
あそこまでなりきることができる、という点で並々ならぬ意欲と素質を感じました。

まあ、まだ2回目です。
今後に大いに期待していきたいと考えています。

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2006年10月18日 (水)

『のだめカンタービレ』 第1回

いま、非常にわたしが気になる新進女優はふたりいて、一人は上野樹里、もう一人は蒼井優です。

その上野樹里が、今回新たにフジテレビの月九に登場したそうで、番組名は『のだめカンタービレ』というのだそうです。なにやらすごく売れまくっている漫画が原作だとか。

何も知らずに、ただ上野樹里が出ているからということだけで第1回を視聴しました。

いやあ、おもしろかったです。 この役どころも上野に適したもののように思います。軽くて乗りがよく、ちょっぴりギャグっぽい表現も満載で彼女の天性のものがうまく引き出されていたように思います。

今回の第1回では、千秋(玉木宏)が主人公のスタイルで構成されていました。導入としては自然な流れになっていてとくに違和感はありません。また、この千秋を演じた玉木宏という俳優、わたしは初めてでしたが、なかなかよかったように感じました。声もよく通るいい声でしたし――ただ、ちょっと滑舌が悪くて聞き取りにくいせりふがありましたが――、ギャグにもきちんと乗れるようです。上野とのかけあいもなかなかのものでした。

あのごみため部屋の掃除など、漫画チックでなかなか実写版ではその味が伝わりにくいシーンなのでしょうが、あまり違和感なく撮れているのに感心しました。

それにしても、最も大きな意外性のあったのは西村雅彦の谷崎先生、あの狸といわれた先生です。かつらとめがねの選択によって、ものすごくイメージが違っていました。そして、よくよく見るとなかなかいい男なんですね。わたしは男ですが、なぜか感心してみていました。

そして、この役どころも実はきわめておいしい役のようです。2台のピアノのためのソナタの解説をそれとなく千秋にして、まんまと千秋を指導し、開眼させようとしているところなど、実にただ者ではない印象をきっちり植え付けたようです。それにしても、このピアノ曲がモーツァルトに音楽を純粋に楽しむことを思い出させるためのものだった、などといううんちくには思わずうなずいてしまうような説得力がありました。

今回のシーンでの圧巻は、やはりあの2台のためのピアノソナタをふたりで演奏するシーンでしょう。この演出をした人をわたしは褒めてあげたい。よくできた演出でした。奏でられる演奏のなかに千秋の独白が響いて、どういう点が聞きどころ見どころなのかがよくわかりました。そして、のだめのすごさがどういう点にあるのか、そして千秋がそれをわかりつつどれほどの腕を持っているのかがよくしろうとにも伝わったシーンだったように思います。クラシックの音楽の中身を、こんなにドラマ性をもって聞かせてくれるなんて、とってもすばらしいことです。

最後にやはり上野の演技のうまさに言及したいと思います。

上野の漫画の主人公にすっかりなじんだ演技はやはりすごい。猫背で口をとんがらせてピアノを弾く姿は、独特のくせを持つ主人公をフィーチャさせるのにふさわしいものでした。また、ミルッヒー・ホルスタインと千秋との3人の場面では、とくにベッドで千秋を誘いながらどつかれるシーンに漫画の味わいがたっぷり仕込まれ、そのくせやはり違和感がないのにびっくりしました。この辺なんですね。上野のすごさは。とにかく、不自然なせりふ・脚色などをすべて彼女が自然なものに同化させてしまう、そこがとっても魅力にもなっています。

そして、最後のほうに出てくる千秋に「先輩の背中に飛びつきたくてドキドキ。これってやっぱりフォーリングラブ?」というせりふ。あんな漫画チックな言葉がふつうに聞こえるのが、この女優のすごいところなんですが、はたして気づいた人はどれほどいるのかしら。

そんなことを考えながら、第1回を堪能しました。次回も必ず見ようと思います。

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