2017年4月 2日 (日)

ダンシング&マーチング・パフォーマンスを先導する京都橘高等学校吹奏楽部

今年も京都橘高等学校吹奏楽部のパフォーマンスを楽しめる季節となりました。

昨年の夏の終わりころ、たまたまYou Tubeでザッピングしていたときに、京都橘高校の2011年米国カリフォルニア州アナハイムにあるディズニーランドでの演奏を見つけました。

https://youtu.be/JzNmqRryCTQ

(注:埋込動画とするにはサイズを変更しなければならず、それはYou Tube利用規約に違反するようなのでリンクを貼ることにしました)

その演奏クォリティの高さもさることながら、なんと踊りながら演奏するというまったく前代未聞のパフォーマンス・スタイルにすっかり魅了されてしまいました。しかも、メンバー全員笑顔全開でそれだけでも癒やされるというとんでもないバンドでした。もちろん、アメリカ人の観客も大盛り上がりで、やんややんやの喝采です。日本人とは違う率直な反応にメンバーもさぞやりがいを感じたことでしょう。とりわけ、『Sing Sing Sing』を演奏し終わった後、すぐ行進に入るときに背筋をピンと張り、晴れやかで誇りに満ちた笑顔を見たときには、同じ日本人として見ている私まで誇らしく感じたものです。

これをきっかけとして、それ以降折に触れては京都橘の映像をあさって見続けています。後に知ったことですが、京都橘高校吹奏楽部のモットーは「元気いっぱい、笑顔いっぱい、夢いっぱい」とのこと。本当にそのとおりで、とにかく映像を見ているだけで、こちらが元気になる、笑顔になる。そういう力を感じ、一体この力はどこから来るのかずっと考え続けています。

さて、私のような京都からかなり離れた地方の橘ファンにとって、昨年11月のガラシャ祭りを最後に今年3月中旬までは何もイベントが無く、もっぱら過去の映像をいろいろ繰り返し見ていました。まあ、飽きるということがまずないのですが、それはともかく、いよいよ2017年3月26日の京都・さくら祭りの映像がアップされ、ことしの京都橘の勇姿をみることができました。まずは各撮影・投稿者様に深く感謝です(彼等の投稿が無ければ私たちは京都橘の素晴らしさをまったく知らないままだったことでしょう)。

さて、何かことしは雨模様ということもあり、恒例・寺町通りパレードの行程は少し短くなったため、通常の曲順をかえて行進の冒頭は本来2曲目の『Happy』から始められたとか。

https://www.youtube.com/watch?v=RlvR6QVrf9g&feature=youtu.be

『Happy』は私は初めて聞く曲でしたが、2014年に世界的にヒットした曲らしいですね。Wikipediaによるとネオ・ソウルまたはファンクに分類されるそうですが、橘の曲はサンバのリズムに乗って颯爽と寺町商店街を行進していくものでした。

次の曲(本来は3曲目)は、頭出しがディズニー『エレクトリカル・パレード』、そしてそのままディズニーメドレーが続きます。例年に比べて曲もステップも大きく変わっています。盛りだくさんで、どれも聞いたことのある楽しい曲ばかりです。いつものことですが京都橘の聴き手を楽しませる選曲が見事です。しかも、ステップもかなり激しい動きで見どころ満載ですが、「悪魔」の称号にふさわしく本当に軽々とこなしているのです。この3~4か月間ものすごい練習量だったことが容易に想像できます。見ているだけでそれがすごく伝わるので、彼らの笑顔にもかかわらず思わず涙が出そうになります。

そして、次は今回のセットリストのなかでわたしがいちばん気に入った曲『恋のカーニバル(Festa do Interior )』。これも今回初めて聞く曲でしたが、なにやらブラジルの女性歌手ガル・コスタの1982年の大ヒット曲だとか、これが邦題『恋のカーニバル』として吹奏楽譜があるようです。

これまたノリノリのサンバになっていて、しかもこのステップもいかにも難しそう。とくに上下動を繰り返しながらトランペットを吹く姿には、「よく歯や唇を打ちつけないものだ」と感嘆しました。おそらく練習では、歯などにぶつけて痛い思いも一度や二度ではなかったでしょう。まだあどけなさの残る某少年トランペッターの頬は紅潮し、その運動量の激しさを印象づけていました。

それにしても、実に楽しいパフォーマンスです。観客の皆さんだけでなくYou Tubeで見入っている私まで気づいたら足を上下し首を振りながらリズムに乗っていましたから。そんな人、多いんじゃないでしょうか。だからこそなのでしょう、後方カメラマンの集団のすさまじさ(笑)。もう大名行列でしたね。

そして「へい!!」のかけ声とともに、いったんここでセットリストが終わります。聴衆も惜しみない拍手です。生徒たちも本当に晴れ晴れとした清々しい笑顔です。いつも思うのですが、彼・彼女らの笑顔にはものすごく癒やされます。

続いて本来最初の曲である『Down by the riverside』が演奏・行進されます。いつもの曲ではありますが、後方からのカメラで捉えたフルート・クラリネット担当女生徒のポニーテールが本当に魅力的です。まさに馬の尻尾が右に左にきちんと揃ってリズムを刻む姿は圧巻で絵になります。こういうステップだけでないところにも、見せるものがあるのが京都橘の強みであり、魅力になっています。パレード最後は『Happy』をもう一度演奏し、寺町行進は終わりました。

余談ながら、ことしもこのパレードには、ことし卒業したばかりと思われるつい最近まで一緒に演奏していた元メンバーの姿も散見されました。あれ、この子はホルンを吹いていた子かな、あれ、この子はガードの子じゃなかったかな、などといつも投稿動画を見ているだけなのに、すっかりおなじみさんの気分です。皆さん、一生懸命後輩たちに声援を送っていました。

また、随分と外国人の姿の目立ったパレードでした。欧米人と思われる方たちのほか、アラブあるいは東南アジア系のイスラム女性たちからアフリカ系と思われる方まで、さまざまな人たちが見物していました。国際観光都市・京都の面目躍如です。

余談ついでに、ことしのさくらパレードには島根県の出雲商業高校吹奏楽部が初めて参加したそうです。寺町バレードの様子を投稿してくれた2014 Kenさんの動画を見たのですが、こちらのマーチングコーチが京都橘と同じ先生だそうで、それもあるのか、やはりダンシング&マーチング・パフォーマンスでした。とくに4'30"からの曲でのパフォーマンスは、2014 Ken さんのコメントにもあるように一見の価値ありです。

https://www.youtube.com/watch?v=o2uq2RriEHY

神奈川県の大西学園中高等学校といい、この出雲商業といい、橘の演奏スタイルが部員たちから支持されて、広がっていくのはとてもよいことと思っています。大西学園がそうだったようですが、おそらくある種の生徒にとっては、ぜひ真似して演奏してみたいという生徒も全国にはそれなりにいるのではないでしょうか。

そうでなくても、ことしのさくらパレードを見ると、各校それぞれの振り付けが激しくなったり、あるいは近江高校のように「よさこいソーラン踊り」を取り入れたりしています。まだ上半身だけの振りが多く、なかなか京都橘のような「とんだり、はねたり」しながらの演奏までは時間がかかりそうですが、今後の展開が注目されます。

ダンシング&マーチング・パフォーマンスは、派生的とはいえおそらく日本のつくった新しいエンターテインメントの一つになるのではないか、そんなふうにも思います。それを先導するのが、京都橘高等学校吹奏楽部です。

話を戻します。今回さくらパレード動画をみて、今年は冒頭からかなり完成度の高い音とステップと振り付けを見せてくれたように思います。これから、ブルーメの丘パレード、ブラスエキスポ、3000人の吹奏楽、マーチング大会京都府予選、そしておそらく全国大会へと続き、年末には2011年に続く米国カリフォルニア遠征(ローズ・パレード参加)があります。いやが上にも期待は高まるばかりです。

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